08yakusima2 屋久島(縄文杉編)
  2007.09.08〜11

感動の旅から一夜明け、正直に言ってまだ疲れの残っている体と頭を無理やり起こして準備にかかる。

昨日に続き弁当を受け取って、4時半スタートを切った。

15分ほどで屋久杉自然館のシャトルバス乗り場に到着。
すでに大きな駐車場は8割の状況。

まだ暗い中でバス停にはすでに長蛇の列である。
昨日の宮之浦岳の静寂とは対照的である。

シャトルバスはイレギュラーで、林道が7月の台風で崩壊していて一般車通行止めのためである。

5時バスに乗車するがなんとか2台目のバスに乗ることができた。

荒川三叉路でバスを乗り換えて荒川登山口に到着した。
大勢の登山者が準備中であるがほとんどのグループはガイドを依頼している。

屋久島のガイドさんは一目でそれと分かる。
コウモリ傘とザックカバー、そんな格好はガイドさんだけ。

それなのにBAKUは数回ガイドさんに間違われた。

他のグループと前後しながらトロッコ道を歩き始める。

早速立派な鉄橋を渡りセンサーライト付きのトンネルを潜って行く。


線路は続くよ〜〜〜どこまでも〜〜〜

40分少々で鉄橋を渡りかえして小杉谷の集落跡に到着した。

杉の伐採の華やかなりし頃の記憶の里であった。

ここからは枕木の間に滑り止めの板が貼ってあり歩き易くなった。


そしてまだまだ、線路は続くよ〜〜〜どこまでも〜〜〜

いい加減厭きたころ大株歩道の入り口に辿りついた。
清潔なトイレのある休憩場所である。

ゆっくり休憩を取って急な階段から本格的な登山道に入る。

沢沿いに高度を上げれば色々な植物を着生させた翁杉に遭遇した。

でっかい!素晴らしい!


さらに高度を稼げば人だかりがあってウイルソン株(その昔はただの大株と言われていた)に到着である。

中は空洞ででっかい空間があいている。

後に観望した縄文杉よりも感動は大きく感じた。


うまい角度で空の空間を見上げればハート型の空が望める。

長い木の階段を登ってから小さな起伏を越せば夫婦杉が望める。
仲良く腕をつないだ大きな杉とちょっと小さな杉が。


面白い木のトンネルを越せば宮之浦で親しくなった男性4人に再会できた。
さらに素敵な女の子のパーティーにも再開しエールを交換した。

大勢のグループと前後しながら待望の縄文杉に到着した。

しっかりしたウッドデッキの観望台。

縄文杉はずっと向こうに聳えていて遠くから眺めるだけ。
保護のためには致し方ないが感動は半減であった。


それでも皆で記念撮影!

少し先の広場でお弁当を広げる。

鹿が寄ってきて食べ物をねだっている、誰か登山者が餌付けしたのか困ったものだ。

どさっと大きな音がして様子を見ているとガイド氏に引率された一行の女性が頭から転んだらしい。
運良くドイツ人のドクターさんが居合わせて治療にあたり事なきを得たようである。

下山開始するが大きなグループとの擦れ違いでさっぱり歩が進まない。
ガイドさん同士で仕切っているらしく譲り合いでゆっくり下山となった。

姫シャラのオレンジ色の肌が目立つ木が新鮮である。


大株歩道に帰着してまたまた長い長いトロッコ道歩きである。

名物の雨の屋久島を念じていたらポツポツ落ちてきた。
爽やかに濡れて彩りを増した雨の似合う島、屋久島素敵である。

トロッコ道も半分行程をこなしたころBAKUの足に異変が?
どうもアキレス腱に違和感があって痛みに変わってきた。

ペースを落としてなんとか歩き通せたがメンバーに心配と迷惑をかけ恐縮であった。

そして登山口に帰り着き長い行程を終了したことを皆で喜びあう。

本日の歩行時間は休憩、昼食時間もいれて9時間30分であった。


離島の朝雨模様でゆっくり朝寝坊!

初めてのホテルでの朝ごはん。
これが中々美味しい。
朝から満腹である。

今日は午後の離島だけでゆっくり屋久島観光と決め込んだ。

まずは巨大な花崗岩の一枚岩の名瀑・千尋の滝。
展望台からの遠景でもその迫力は凄まじく。
大きな景色のなかで圧巻であった。

勿論・ハイチーズ・とほとんど観光お気楽気分である。


この展望台で飲んだサトウキビとパッションフルーツのジュースは甘く実に美味しかった。

次は島を時計周りに1時間ほど走り大川の滝(オオコの滝)に立ち寄った。

海岸線の近くに大きな落差で落ち込んでいる名瀑である。
正にここは滝の島・屋久島であった。


雨に輝きをました真紅のハイビスカスに見送られて空港に到着した。
無事全旅程を消化して帰路もボンバルディアQ400のお世話になる。

昨日のニュースでこの機種の事故を報じていたので心配しながらの搭乗である。
緊張の30分が終わり鹿児島空港に到着した。

のんびりお土産を買い込んで、A300で羽田に帰着し素晴らしい思い出に終止符を打った。


後日談です。
帰着しての翌々日からQ400の事故が続き全便欠航して点検とのニュース!
危機一髪でした。
登山の全行程をこなした後屋久島は雨が降り続いているとのこと。

今はメンバー皆で思い出に浸っています・素晴らしい思い出に・・・


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・追記

・我々は宿泊したホテルで登山届けを提出したが、毎日下山後に最寄の警察へ電話で下山報告を入れることが義務付けられていた(対応してくれた警察官も親切丁寧で非常に好感が持てた)

・一部のガイドさんを除いて安全管理、道案内というよりも素晴らしい自然を紹介し、環境を維持するためのガイドさんとの印象を受けた、登山道にはどこにもゴミは落ちておらず、ガイドさん始め島の方の努力を感謝した次第である

・ガイド依頼の登山は費用もかかり一般登山者には馴染みがないが、自然を守って行くため、安全登山のためにはこの屋久島、諸外国の例からももっと一般化されるべきと考える

・ホテルでの登山届けを提出時、ガイドとの同行を勧められたが、細部まで調べており、自信もあってお断りした。

・9/10 縄文杉観望(9時間30分)
荒川登山口(6:00)〜小杉谷集落跡(6:45〜6:50)〜大株歩道入り口(8:30〜8:45)〜ウイルソン株(9:05〜9:15)〜縄文杉(10:35〜11:00)〜ウイルソン株(12:30〜12:45)〜大株歩道入り口(13:05〜13:20)〜荒川登山口(15:30)

ルート図(地図画像をクリックすると拡大画像になります)