08yakusima 屋久島(宮之浦岳編)
  2007.09.08〜11
縄文杉編にジャンプ

いよいよ今年のメインイベントである。

時間もお金もたくさんかかる。
それだけに慎重に計画立案にはいる。

メンバーで手分けして往復の足、宿泊施設、島のレンタカーの確保にあたる。

行動予定と行動時間、難易度色々徹底的に調べあげる。
今の時代ネットで楽々リサーチ出来結構楽しく全旅程が決まった。

前日は台風7号の上陸で大荒れの天気、飛行機も欠航で心配したが、晴れの上々の天気の中で出発日を迎えた。

相変わらず我会の晴れ女の神通力は偉大である。
今回はさらに磨きがかかって航空機の運行もコントロールし、パワーはすでに神懸りである。

羽田からは767で鹿児島までワープして、屋久島への飛行機はと見れば噂のボンバルディアQ400である
着陸の心配も杞憂に終り無事屋久島に降り立った。


まずはレンタカー(4日で17,000円のナビ付きトヨタヴィッツ)を借りて屋久島偵察である。

滞在予定のグリーンホテルを下見して登山用品店のアンデスで仲間のストックをレンタル。
航空機持込禁止の割高のガスを購入した、アンデスは全メーカーなんでも購入可能である。

この屋久島ではどこに行っても誰に聞いてもガイドとの同行を勧められる。
ガイド登山が常識のこの島は本土の山と比べてもこの点は進んでいるようである。

夕方ホテルにチェックインし旅の疲れを温泉で癒し美味しい晩御飯である。
中でも日の出蟹、飛魚の唐揚げは絶品であった。

早めにベットにもぐって翌朝4時起床、4時半には宿に頼んであった朝と昼の弁当をザックに詰め出発である。

暗い林道を淀川登山口に向かうが明日登る予定の縄文杉行きシャトルバスの乗り場は大賑わいである。
横目で見ながら淀川登山口に向かって曲がりくねった路を走る。

淀川登山口はあまり駐車台数も無く10台程度で満車であるが、最後のスポットに幸運にも止めることが出来た。

まずは腹ごしらえである朝ご飯弁当を全員でパクツク!美味しいね!

綺麗なトイレもあってゆっくり仕度し6時いよいよ行動を開始する。


小さなアップダウンを繰り返しながら淀川小屋に到着する。

屋久島はいたるところに水場があって0.5L程度の水筒があれば事足りる。
淀川小屋にも美味しい水場があって喉を潤せる。

うら若い女の子のパーティーとの会話も弾んで楽しい小屋である。
結局このメンバーとは翌日の縄文杉での再会となった。

淀川を渡って相変わらず緩やかに高度を上げて行く。
宮之浦岳は標高差こそ小さいが距離のある行程で焦らずゆっくり歩を進める。


いきなり岩陰から屋久鹿が現れ最初の接近遭遇である。
この先何度も遭遇したが人が近づいても逃げることが少ない。

危害を加えられていないようである。
日光あたりの鹿と比べて小さい感じである。

7300年前にあった北方にある鬼界カルデラからの火砕流と熱雲の直撃で島の動植物は死に絶えたはずだ。
鹿も後に遭遇した屋久猿もいつの時代にか人為的に持ち込まれた物か?

歩を進めると奇岩の景観が始った。
全山花崗岩のこの島、風化した花崗岩の奇岩でいっぱい!絶景の始まりである!


高盤岳の山頂はトーフ岩と名づけられた奇岩がありみんなでビックリ。

登山道は綺麗に整備されていて歩き易い。

やがて下り勾配になって花乃江河に到着する。
ゆったりした高層湿原で一休み。

周りのピークは奇岩のデパート。
目がキョロキョロ。


結構急な岩場も通過する。
濡れていても花崗岩でフリクションが効き快適に高度を稼ぐ。


投石岳と湿原の景観。
奇岩と湿原、屋久島ならではのハーモニーである。

大きな花のシオガマが咲いている。


この奇岩はモアイかロボットか?素晴らしい。

翁岳の山頂の奇岩である。


面白い岩に囲まれた栗生岳。
山頂には大きなホコラがあった。


宮之浦岳直前には、30m手前の指導標、楽しいね

きっちり30mで山頂到着。
360度の眺望が待っていた。

好天の日曜なのに数グループの静かな山頂。
当然美味しいお弁当である。


下山を開始すると、他グループのガイド氏が屋久島リンドウの咲いている場所を示してくれる

岩の裂け目にけなげに咲いている。

翁岳、安房岳、投石岳と続く尾根が素晴らしい。


この岩は魚?ねずみ?リス?楽しい奇岩のパレードである。

今まで色々な山に行ったがこの景観は独自で素晴らしい。
いつかまた訪れたいものである。

花乃江河に戻れば屋久鹿が湿原の草を食んでいる。
食害の話を聞かないところを見れば自然が大きく、多くの屋久鹿と自然が共存できる環境が有るのかもしれない。


奇岩トーフ岩を眺めながら淀川登山口に帰還した。

車での帰路屋久猿に遭遇した。
やはり小さな固体が多く、小型化が優勢遺伝の要素なのか。
外敵の居ない環境が小さな固体にさせているようであった。

花崗岩の奇岩オブジェは実に素晴らしかった。
学生時代に地質学、岩石学の講義を受けていてそこそこの知識はあったが、そんな事は差し引いても感動の連続であった

蓋然性の時の流れ、そして地球と言う生命の進化・・・
理屈なんか無い素晴らしい存在を感じてきた。

遙かなる空間、永劫の時間がそこにはあった。

本日の行動時間は休憩、食事時間も入れて10時間30分の長い行程であった。


縄文杉編に続く


・9/9 宮之浦岳登山(10時間30分)
淀川登山口(6:00)〜淀川小屋(6:45〜7:00)〜花乃江河(8:30〜8:40)〜宮之浦岳(11:05〜11:35)〜花乃江河(14:00〜14:15)〜淀川小屋(15:00〜15:10)〜淀川登山口(16:30)

ルート図(地図画像をクリックすると拡大画像になります)