08murodou 静寂の立山・室堂
  2008.04.12〜14

(社)日本山岳ガイド協会のイベント(雪の立山・剣 自然ふれあい集会2008)参加レポを気儘に綴ってみた。

手抜きレポです、期待せずにご覧下さいませませ m(>_<)m

全線開通前の閑散とした扇沢から貸切状態のトロリーバスで黒部湖に入る。

アルペンルートはJAFの優待チケットと会員証で10%割引となる。(キレンジャクさんに感謝である)

着いた黒部第四ダムはGW前の静寂の中で未だ観光放水も無く凍った白い湖面が静かだ。


参加者全員で220段(間違い160段でした)の階段を登って展望台からの眺望を楽しむ。

今回の楽しいメンバー9人の紹介である。
上段左から・ツカ・BAKU・キク・カシラ・チコ・ドラ吉
下段左から・ミドリキレンジャクポチ

静か過ぎて少し寂しいダムサイトを歩き室堂に向かう。


ゴンドラの窓からガスの切れ間に立山が聳えている。


大観望からは針の木岳、スバリ岳の姿がまぶしい。


トロリーバスを乗り継いでいよいよ室堂に到着である。

雪の大谷も除雪したてのほやほやである。
誰も居ないでっかいポカンとした空間をスノーシューを履いて歩き始める。


この巨大な空間に我らのグループだけである・なんという贅沢!!!
奥大日岳、立山連峰も独占である。


今宵お世話になる雷鳥荘に余分な荷物を預け新室堂乗越を目指す。

宿から雷鳥平に降下し雪に隠れた称名川を渡る。
そこからトラバースして稜線を目指すがザラメ状の雪質に苦労である。


ほぼ夏路をトレースする(GPS)


最後の急登を喘ぎながら稼ぎ新室堂乗越に到着し眺望を貪る。

奥大日岳の秀麗な姿に感動の一時である。

名残は尽きないが時間切れで降下を始める。

もちろん安全な斜面は・大大尻セードで・大大滑降である。


雷鳥荘に向かう斜面で純白の雷鳥に巡り会えた。

場所は詳しく書けません、悪しからず。
今回の最大の目標である雷鳥様との接近遭遇である。


綺麗な冬毛に覆われた素晴らしい姿を全員で観察する。

この時期まで限定の純白雷鳥でGWには純白から一部夏毛に変わってくる。
(正面を向いた雷鳥は仲間のドラ吉さん撮影である)


雷鳥荘は深い雪の中でなんと3階の窓からの出入りである。

夕方ガイド協会の講師から雷鳥の生態について講義を受けその固体数の少なさに驚きを感じた。

講義後ゆっくり温泉に浸かり豪華な食事と美味しいお酒を楽しむ。


朝目覚めれば曇り勝ちの天候である。

ゆっくり確実に一の越へ向かう。

浄土山の中腹をトラバースして一の越へ向かうが傾斜も強く雪が舞いだし登山を中止し早めの昼食とした。

小屋への帰路には吹雪模様となりむき出しの顔が痛い。

さらに勢いを増した吹雪は翌日まで続いた。


最終日目覚めれば20cmもの新雪に覆われて視界も無く行動を中止しターミナルに向かう。

一夜で冬に逆戻りした銀世界の室堂を後に扇沢に帰着した。

素晴らしい純白の空間散策であった。

参加の皆さんありがとう、素敵な思い出が刻めました。



追記

スノーシューは無くとも行動可能であるが踏み抜きが多く体力消耗が激しいので装着したい。

メインのルートにはワンド(竹竿)が設置してあり迷うことはないが、ホワイトアウト時ルートを外れるとランドマークは無くGPSの装備が必須となる。

雷鳥平から新室堂乗越へはGPSでコントロールしほぼ夏路をトレースした。

今回は雪崩の危険は無いルートを選んだがルートによってはビーコン等の装備が必要である。

行動中はトイレが無く携帯トイレの装備使用を義務付けられていたが、行動中結構汗をかき行動時間も短く残念ながら使用の機会が無かった、これからは積極的に使っていきたい。

最後に素晴らしい企画の設定、準備をしていただいたガイド協会の方々に感謝いたします。

ルート図(地図画像をクリックすると拡大画像になります)


「企画の趣旨、内容、注意事項を記しました」

・参加者証(入山パス)はアルペンルートの乗車入山禁止区域の立ち入りの優遇措置(扱い)では有りません

・自然公園利用の適正化のためのテスト研究での参加者証貸与です、そのことを踏まえて謙虚な気持ちで大自然を楽しみましょう

※以下協会から環境省への報告抜粋です

・今事業について環境省へ以下のとおり報告しておりますのでご承知おきください。

積雪期における立山・室堂地域の利用について

本事業は、立山・室堂地域において積雪期にこの地域を利用するにあたりどのような形で利用するのが、自然環境保全、安全管理対策として望ましいことかを調査、研究するために実施いたします。実施期間中は、立ち入り及び利用の制限されている地域を利用することとなります。よって下記の要件を十分に理解し、逸脱しないようにいたします。

・環境保全のため、必ず携帯トイレを利用し、登山終了後、一括して集め、処理する。

・一般利用者は、立ち入りを制限されているため、そのことを理解したうえで、参加者証を提示し、制限地域や交通機関の利用に努める。

 本協会は、これらの要件を実行するにあたり、関係諸機関と協議し、協力を得ます。特に立山黒部貫光株式会社とは、十分な協議を行い、一般利用者への誤解等を生まないように周知徹底を図ります。その方法は、以下の通り行なう予定です。

・扇沢、黒部平、室堂の各交通機関利用入口に本事業の開催目的とその内容を明示した説明文を掲示する。

・本事業参加者は、参加者証を表示し、立山黒部貫光株式会社職員および一般利用者が理解できるように態勢を整える。

  本協会のこの事業における目的は、調査研究を通じ、積雪期の立山・室堂における適切な自然公園利用の仕組みを確立することにあります。本協会の考える積雪期とは、富山県登山届出条例に明示された5月15日までとしています。つまり、4月下旬、5月上旬におけるシーズンにおいても、適切な利用制限を設けることにより、環境保全の有効な手立てと考えています。同様に秋のシーズン(11月末まで)においても適切な利用システムを設ける土台と考えています。

適切な利用の仕組みには、次のことが考えられます。

・積雪期の入域人数制限する。

・ガイドを伴う場合に、利用の指導されるとの条件のもと入域を認める。

環境先進国(必ずしも経済先進国ではない)においては、保護地域においては、ガイドを伴う場合のみ立ち入りを認める場合が多い。またガイドが同行しなければ、登山道すら歩くことが許されない場合も多くあります。このことを考慮して、立山・室堂地域においてガイドを伴った場合の公園の適正利用の方法を検討していきたいと考えています。

                                              以上